研究課題/領域番号 |
17791362
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松永 常典 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10380924)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | キトサン / リン酸カルシウム / 抗菌作用 / リン酸カルシウムセメント |
研究概要 |
本研究の目的は、抗菌性を有する硬組織修復・再生のための、キトサン含有リン酸カルシウム系セメントを開発することである。 昨年度までの実験結果を踏まえ、βTCPを基材としたセメント硬化体内にハイドロキシアパタイトが形成されているかを検討した。セメント練和時に水和反応が十分生じていない可能性が考えられたため、粉液比をpH7.4リン酸緩衝液200μ1に対し、粉末0.34gから0.18gまで減少させて調整した硬化体に関してXRD分析を行ったが、いずれもアパタイトの明確な形成は確認できなかった。リン酸緩衝液中のリンイオンがアパタイトの形成を阻害しているという可能性から、キトサン(グルコサミン)のみを添加した水溶液とβTCP粉末とで作成した硬化体に関してもXRD分析を行ったが、アパタイトの形成は確認できなかった。 そこで、基材をαTCPへ変更することとし、まずαTCPの合成から取り掛かることとした。過去の文献にあるように、ピロリン酸カルシウムおよび炭酸カルシウムからαTCPの合成を行ったが、α相とβ相の混合相(α相:約70%)となり、焼成保持時間や冷却速度を変化させたが、完全なα相が得られなかった。また、βTCPに同様の熱処理を施したところ、こちらの方がα相の生成割合が高かった(α相:約90%)。操作方法の調整によりさらにα相の割合が増す可能性があり、今後はβTCPを出発点として、αTCPの合成を行っていく予定である。
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