研究課題/領域番号 |
17791402
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
松実 珠千 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (60382496)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 嚥下機能評価 / チェアーサイド / 超音波診断装置 / 舌運動 / 嚥下音 / Videofluorography / チェアサイド |
研究概要 |
従来、嚥下機能の評価にはVideofluorographyの使用が不可欠であり、エックス線被爆が不可避であった。超音波診断装置を用いた嚥下機能評価法は、超音波を用いることから、生体への為害作用が完全に回避できる。それゆえに高齢者の誤嚥の審査・診断に有効と考えられる。 嚥下運動の評価は、汎用超音波診断装置とコンベックス型浅部用探触子と心音マイクを用い、舌運動と嚥下音を解析することで行った。これまで、我々が検討を進めてきた超音波診断装置を用いた嚥下機能評価法に関する検討結果を踏まえると、超音波画像に記録された嚥下第一音であるS1は喉頭蓋付近への食塊到達時点とが一致することが明らかとなり、それらのデータの時系列分析から、嚥下動態を評価できるとともに、嚥下機能訓練の指標を見出すことができるものと考えられる。なお、超音波画像に記録された舌と口蓋との最終接触時点、すなわち食塊の送り出し完了時点と考えられるT4は食塊の食道入口部通過時点であることが明らかとなり、食塊の移動状態と嚥下の進行状況を正確に把握できるものと考える。なお、嚥下運動の観察においては、「食塊の移動状態示す相phase」と「嚥下の進行状況stage」とを区別する必要があり、本研究における超音波画像から得られるS1、S2、T3、T4はこの条件を満たしているものと考えられる。従って、両者の観察・記録・分析によって、Videofluorographyに代わる嚥下機能評価の可能性があるものと考える。平成17年度は無歯顎の健常高齢者5名を被験者として、義歯装着時と未装着時のテクスチャーが明らかにされている嚥下試験食品の嚥下試験を行った。咀嚼試験の際の姿勢は、食事姿勢である座位を設定し、これまでに検討してきた以下の嚥下機能評価法による評価を行った。その結果、無歯顎の健常高齢者では全部床義歯の装着により誤嚥を回避する可能性が示唆された。また、平成18年度は嚥下障害の疑いのある患者5名を被験者とし舌運動と嚥下音の評価を行った。
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