研究概要 |
現在までに以下の蛋白導入ドメインに結合したp53蛋白の精製のためのプラスミドの作成が終了している TAT-p53,K_8-p53,K_<10>-p53,K_<12>-p53,R_S-p53,R_<10>-p53,R_<12>-p53,H_8-p53,H_<10>-p53,H_<12>-p53(K:リジン,R:アルギニン,H:ヒスチジン) TAT-p53に関しては、蛋白の精製も終了しており、HeLa細胞に迅速に導入されることが明らかとなった。すなわち導入を開始して30分後にはウエスタンブロティングにて多量のTAT-p53蛋白が細胞内に導入されていることが明らかとなっている。したがって、現在、導入されたHeLa細胞の増殖速度の変化、アポトーシスの誘導について検索しているところである。 一方、他の蛋白導入ドメイン結合p53に関しては大腸菌にて蛋白は産生されるのだが、蛋白を濃縮する過程において多量に析出してしまい、高濃度の蛋白の精製に手間取っているところである。すなわち、蛋白の精製の過程で精製蛋白が溶解している水溶液の塩濃度を下げなければ実験に用いることができないのだが、塩濃度を下げることによって蛋白が凝集してしまい、現在解決策を模索中である。解決策の一つとして、クロマトグラフィーを用いて蛋白の精製をすることを考えている。 EGF receptorの発現を抑制するsi-RNAの合成に関しては現在5つのパターンを作成してみたが、口腔癌細胞に導入してもFGF receptorの発現量に差があまり見られなかったため、現在別のsi-RNAの作成に取り掛かっているところである。
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