研究課題/領域番号 |
17791528
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
矯正・小児系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加来 真人 広島大学, 病院, 助手 (10325194)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | VEGF / M-CSF / 機械的伸展刺激 / 実験的歯の移動 / S-Aチャネル / 機械時伸展刺激 / ガドリニウム / ニフェジピン |
研究概要 |
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は血管新生の主要因子であるとともに、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)と同様に、破骨細胞の分化誘導を促進し、骨のリモデリングに関与することが示されている。間葉系細胞、上皮系細胞、および腫瘍細胞でそれらの発現が認められ、骨原性細胞においては骨芽細胞によるVEGFの発現誘導が報告されている。また、マウスの実験的歯の移動において、歯周組織に出現する骨芽細胞がVEGFを発現し、VEGFの局所投与により破骨細胞数の増加と歯の移動効率が向上することが明らかにされた。これらの背景から、両因子は骨のリモデリングに密接に関与しており、骨芽細胞を主体とする間葉系細胞が何らかの刺激に応答した結果、その産生を制御していることが推察される。本研究では、in situ hybridization法を用いてマウスの切歯移動時に歯周組織に発現するVEGFおよびM-CSF遺伝子について評価することを目的とした。その結果、実験的歯の移動時の歯周組織において、骨芽細胞および線維芽細胞上に両因子のmRNA発現を認めた。 以上の結果から、骨芽細胞様細胞は至適な伸展力下において、S-Aチャネルによりその機械的刺激を細胞内に伝達し、時間依存性にVEGFとM-CSFの発現を促進させることが明らかとなった。また、これらの反応はin vivoにおいても同様に認められたことから、矯正力のような機械的刺激が骨芽細胞による両因子の発現に大きな影響を及ぼす可能性が示唆された。
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