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骨吸収と骨形成のカップリングを利用した骨の再生プロジェクト

研究課題

研究課題/領域番号 17791547
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児系歯学
研究機関松本歯科大学

研究代表者

中村 美どり  松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90278177)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード破骨細胞 / マクロファージ / 骨芽細胞 / 骨誘導因子 / RANKL / OPG / 石灰化 / アルカリホスファターゼ / 歯周病 / 骨粗鬆症 / 筋芽細胞 / BMP
研究概要

骨誘導因子(BMP)を含むコラーゲンスポンジをOPG欠損、RANKL欠損マウスの筋膜下に移植した。そして、移植片に出現する破骨細胞と骨芽細胞を観察した。破骨細胞は酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ(TRAP)染色およびMMP-9の免疫染色、骨芽細胞はアルカリホスファターゼ(ALP)染色により同定した。さらに免疫組織学的にRANKLの局在を観察した。
その結果、(1)OPG欠損マウスに移植したBMPスポンジにおけるTRAP陽性MMP-9陽性の破骨細胞の出現は、石灰化に先立つものであった。TRAP陽性細胞は、ALP陽性細胞に近接した部位にのみ認められた。破骨細胞前駆細胞であるF4/80陽性細胞は、BMPスポンジ、BMP+OPGスポンジ、コラーゲンのみのスポンジの周囲に等しく存在していた。(2)BMPスポンジ周囲の細胞にRANKLタンパク質の発現が認められた。(3)OPG-Fcまたは可溶型RANK(sRANK)のBMPスポンジへの添加は、破骨細胞前駆細胞の出現には影響しなかったが、破骨細胞の分化を強く阻害した。(4)血中RANKL値が高値を示すOPG欠損マウスにおいて、BMPを含まないスポンジでは、破骨細胞前駆細胞が存在するにも拘らず、破骨細胞を誘導できなかった。(5)RANKL欠損マウスへのBMPスポンジ移植では、RANKLの腹腔内投与により、骨組織にのみTRAP陽性細胞が出現した。
以上の結果から、破骨細胞形成には、石灰化硬組織が必要ではなく、骨芽細胞が破骨細胞形成を支持することが明らかになった。また、全身性の血中可溶型RANKLよりも、局所におけRANKLが重要であることが示された。そして骨芽細胞は、全身性RANKLを局所で作用させるなど、破骨細胞形成に必須な微細環境を提供する可能性が考えられた。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (8件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Osteoprotegerin reduces the serum level of receptor activator of NF-κB ligand derived from osteoblasts.2007

    • 著者名/発表者名
      Yuko Nakamichi et al.
    • 雑誌名

      Journal of Immunology 178・1

      ページ: 192-200

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] New 19-nor-(20S)-lα,25-dihydroxyvitamin D_3 analogs strongly stimulate osteoclast formation both in vivo and in vitro.2007

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Sato et al.
    • 雑誌名

      Bone 40・2

      ページ: 293-304

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Osteoblasts provide a suitable microenvironment for the action of receptor activator of nuclear factor-κB ligand.2006

    • 著者名/発表者名
      Yohei Yamamoto et al.
    • 雑誌名

      Endocrinology 147・7

      ページ: 3366-3374

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 骨リモデリング研究 -最近の進歩-2006

    • 著者名/発表者名
      中村 美どり 他
    • 雑誌名

      Clinical Calcium 16・(1)

      ページ: 46-53

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] BMPと破骨細胞分化2006

    • 著者名/発表者名
      中村 美どり 他
    • 雑誌名

      Clinical Calcium 16・(5)

      ページ: 809-815

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] OPGによる骨代謝制御2006

    • 著者名/発表者名
      中村 美どり 他
    • 雑誌名

      The Bone 20・(3)

      ページ: 327-334

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Reduced osteoblastic population and defective mineralization in osteopetrotic (op/op) mice.2005

    • 著者名/発表者名
      Sakagami N
    • 雑誌名

      Micron 36・7-8

      ページ: 688-695

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 骨と関節破壊制御へのアプローチ-分子からと臨床から-:RANKL-RANK-OPGと抗RANKL製剤の可能性2005

    • 著者名/発表者名
      中村 美どり
    • 雑誌名

      分子リウマチ 2・2

      ページ: 114-118

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] Hard Tissue 硬組織研究ハンドブック2005

    • 著者名/発表者名
      松本歯科大学大学院硬組織研究グループ
    • 総ページ数
      261
    • 出版者
      MDU出版会
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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