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免疫抑制薬サイクロスポリンAが有する歯槽骨吸収作用の病態解明に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17791557
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 歯周治療系歯学
研究機関徳島大学

研究代表者

堀部 ますみ  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50346615)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードサイクロスポリンA / 歯槽骨 / マイクロCT / 破骨細胞 / 胎児性アルコール症候群 / 概日リズム / 同調 / セロトニン
研究概要

1年目の実験を継続した。すなわち,ラット・サイクロスポリンA(CSA)投与群と対照群との2群を用意し,実験開始8日,16日,30日に,各群から歯肉を含む下顎骨を採取した。ラットにはカルセインとテトラサイクリンを予め投与し骨標識マーカーとした。次にマイクロCTを用いて,下顎骨の骨梁構造を3次元的に分析し,非脱灰標本から蛍光顕微鏡で骨のラベリングラインを計測し,脱灰標本では骨周辺に現れる細胞動態を観察した。また,ラットの大腿骨骨髄組織から抽出したRNAからノーザンブロット分析を行い,各種の骨関連蛋白の発現を調べた。
その結果,マイクロCT分析からCSA投与群では対照群と比較して骨組織の吸収が亢進していることが3次元的に確認された。また,実験期間を通じて血中副甲状腺ホルモン(PTH)濃度やオステオカルシン(OCN)濃度が高く骨代謝が促進していることが示唆された。さらに,ノーザンブロット分析では,CSA投与群ではOCN,オステオポンチン(OPN),およびカテプシンKのmRNA発現が対照群より有意に増加していた。脱灰組織切片分析では,CSA投与群の骨辺縁には骨芽細胞と破骨細胞の数の増加が認められ,とくに16日目で著明であった。一方,カルセインとテトラサイクリンによる骨標識実験では,明確な結果が得られず今後の検討課題となった。
以上の結果から,CSA投与により高回転型の骨粗髪症類似の反応が誘導され,骨関連蛋白の誘導も亢進し結果的に骨吸収が起こるという病態が明らかとなった。これらの病態は,脛骨および歯槽骨で共通していた。また,上記の実験遂行に時間がかかり,当初予定したin situ hybridization実験が検討課題として残った。しかしながら,前半の実験結果については英語論文として形にすることができ,一応の実験成果を上げることができた。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] High-turnover osteoporosis is induced by cyclosporin A in rat.2006

    • 著者名/発表者名
      Chie Wada
    • 雑誌名

      Journal of Bone and Mineral Metabolism Vol.24 No.3

      ページ: 199-205

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] サイクロスポリンAがラット歯槽骨骨代謝に及ぼす影響2005

    • 著者名/発表者名
      堀部ますみ他
    • 雑誌名

      日本歯周病学会会誌 47巻秋季特別号

      ページ: 192-192

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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