研究課題/領域番号 |
17791677
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地域・老年看護学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
有馬 志津子 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60324787)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | たばこ / 看護学生 / 看護教育 / 禁煙支援 / 公衆衛生看護 |
研究概要 |
研究背景 わが国のたばこ対策が包括的に推進される中で、医療従事者の大多数を占める看護職こそ喫煙者に計り知れない影響を与えることができるとし看護職への期待は大きい。成人の喫煙行動に対する看護介入の有効性に関するシステマティックレビューでは1.41倍禁煙率が高まることが報告されている。しかしわが国の看護職による禁煙支援の実態調査では禁煙への話し合いをしている18.9%と十分に実施されていない。看護職による禁煙支援に関連する要因の先行研究では禁煙支援への態度、過去の禁煙支援方法に関する学習経験があるほど高まる自信が報告されているが、看護学部教育における必修科目での禁煙支援方法に関する教育の国際比較では米国45.5%、韓国41.9%、中国58.6%、フィリピン61.6%に比べ23.2%とかなり低い現状である。そこで本研究では看護学部生を対象に禁煙支援方法に関する教育プログラムを実施し、その有効性を検証した。 研究方法・結果 先行研究、実態調査、グループディスカッションから看護学生が禁煙支援に自信をもち喫煙の害や禁煙支援に関する知識を得て禁煙支援や模範的役割に積極的な態度をもつことを目的とした1回目(90分)「喫煙の健康への害と看護職の役割に関する講義とディスカッション」2回目(90分)「禁煙サポートの講義とペアロールプレイ」のプログラムを看護系大学2校2年生に実施し、2つの方法で有効性を検証した。1.介入群と非介入群にわけて無記名自記式質問紙による介入前後での変化を分析した結果、介入群において有意な知識や自信の有意な上昇がみられた。2.プログラムを受講した看護学生が大学生を対象にした禁煙支援と中学生を対象に防煙教育を実施し無記名自記式質問紙による介入前後での変化を分析した結果、大学生の禁煙への関心度および中学生の非喫煙継続への意思の有意な上昇がみられた。 考察 本プログラムにより害や支援法に関する知識、禁煙支援への自信が高まる効果は確認できたが、医療者としての役割意識や禁煙支援への積極性の効果は確認できなかった。先行研究で態度と喫煙行動の関連が指摘されており今回の対象者では喫煙率が低く介入前の得点が高く偏っていたことから、今後は対象者を増やし効果を検証することが必要である。
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