研究課題/領域番号 |
17F17040
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
立間 徹 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90242247)
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研究分担者 |
KAO KUN-CHE 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2017年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | プラズモン共鳴 / 電荷分離 / 光触媒 / 水素生成 |
研究実績の概要 |
本研究グループでは、局在表面プラズモン共鳴を示すナノ粒子と半導体との界面において、光のエネルギーにより正と負の電荷が分離するプラズモン誘起電荷分離を見出し、これを光触媒、光電変換等に応用してきた。国内外で広く研究されている。本研究では、プラズモン誘起電荷分離による水の水素と酸素への分解反応を目指し、植物の光合成系などで知られるZスキーム型プロセスでこれを達成することを目的とした。 まず、光エネルギーによって酸化反応を起こす光アノードを開発した。透明電極上にn型半導体薄膜を被覆し、その上に金ナノ粒子を配列させた。こうして得た光アノードのプラズモン誘起電荷分離特性を測定し、量子収率は粒子が小さいほど高くなることを示した。また、粒子を加熱すると、半導体との接触性が向上して共鳴モードが変化し、量子収率が改善されることがわかった。 次に、n型半導体上の金ナノ粒子をp型半導体である酸化ニッケルの薄膜で被覆して光アノードとした。光アノードに接続した白金電極における水から水素への還元反応は、光アノード上の金ナノ粒子を酸化ニッケルで被覆することにより促進された。 さらに酸化ニッケル上に白金助触媒を担持することで、より低いバイアス電圧でも反応全体が促進された。このように、n型半導体の上に金ナノ粒子層を載せ、さらにp型半導体で被覆した光アノードは、ナノ粒子上の正電荷をより効率よく分離でき、正電荷を蓄えて多電子酸化反応を駆動しやすく、助触媒を担持して反応を促進できるという利点を持つことがわかった。また、条件が整えば、バイアス電圧を印加しなくても水素発生が可能であった。 次に、酸化ニッケルを水酸化ニッケルや酸化クロムに置き換えたところ、酸化クロムの場合には貯蔵電気量が不十分であったが、水酸化ニッケルの場合にはより高い貯蔵能を示しただけでなく、白金を担持しなくても光アノードとして高い性能を示した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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