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翻訳と東アジア――近代日本におけるPhilosophyの翻訳と植民地朝鮮への伝播

研究課題

研究課題/領域番号 17F17302
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
研究分野 思想史
研究機関東京大学

研究代表者

齋藤 希史  東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80235077)

研究分担者 HEO JIHYANG  東京大学, 人文社会系研究科, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2017-11-10 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2019年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2018年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2017年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワード翻訳 / 東アジア / 哲学 / Philosophy / 近代学制 / 文学 / 新漢語 / 京城帝国大学 / 哲学科 / 漢字翻訳語 / 普遍性
研究実績の概要

本研究の目的は、近代東アジアの歴史を「翻訳の東アジア」という概念を用いて、新しく展望することであった。この目的を達成するために、H31年度においては、近代学制の生成過程について新たなアプローチを行った。「哲学科」の受け皿としての文学部というものは、いかなる過程を経て形成されたのか。新漢語の学制における振り当ては、いかに行われたのか。蕃書調所の独立(1857)後、その教育内容は専ら外国語の教育に集中されたのであり、その目的は西洋の技術・自然科学を習得することであった。「理学」という言葉は、華英辞書類においてPhilosophyの翻訳語として統一性を見せる一方、蘭学者たちによってPhysicsを指す際に用いられる。開成所規則(1864)以来、はじめて「理科」という学問分類の範疇が誕生したのは、大学規則(1870)であった(教・法・理・医)。大学規則において「理科」は、これまで開成所で教育・研究してきた西洋の技術・自然科学方面の科目を網羅する範疇となった。それに比べると「文学」という名称は、1877年東京大学の発足の当時、はじめて生まれた範疇名である。H31年度の研究では、近代学制の定着過程において既存の言葉が新たな範疇名になる過程を、学制史を細かく追跡することで明らかにし、文科および理科が非対称的な関係であったことを明らかにした。また、この成果をまとめて2019年9月のJEASC(Joint East Asian Studies Conference)で研究発表を行い(2019年9月4日、於、エディンバラ大学)、研究論文を発表した(『翰林日本學』35集、2019年12月発行済)。さらに、これまでの研究成果をふまえた単著『philosophyから「哲+學」へ 』(文理閣)を刊行した。
以上、主に許によって行われた研究に加えて、齋藤は韓国延世大学校における報告および共著『「国書」の起源』などによって、明治初期の翻訳と学制の問題について考察を深め、一定の見取り図を示した。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 近代日本の学制編成の様相(1868~1877):「理学」と「文学」の非対称性に着目して2019

    • 著者名/発表者名
      許智香(HEO, Ji-hyang)
    • 雑誌名

      翰林日本学

      巻: 35 ページ: 77-104

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 明治前期における憲法構想の一例ーー西周「憲法草案」2019

    • 著者名/発表者名
      許智香
    • 雑誌名

      韓日関係史研究

      巻: 65 ページ: 239-270

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 西周の「生性発蘊」2018

    • 著者名/発表者名
      許智香
    • 雑誌名

      概念と疏通

      巻: 22 ページ: 349-366

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 麻生義輝の西周著作集編纂に関連して:無政府主義者の一九三〇年代と明治日本2017

    • 著者名/発表者名
      許智香
    • 雑誌名

      立命館史学

      巻: 38 ページ: 31-54

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 京城帝国大学‘哲学・哲学史第一'講座 教授 安倍能成の学問と現実(韓国語)2017

    • 著者名/発表者名
      許智香
    • 雑誌名

      大東文化研究

      巻: 100 ページ: 477-507

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Japanese philosophers in the colonial Korea from 1910 to 19452019

    • 著者名/発表者名
      許智香(Ji-hyang Heo)
    • 学会等名
      Joint East Asian Studies Conference, The University of Edinburgh
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 文明の翻訳:近代東アジアにおける「漢」と「洋」2019

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史
    • 学会等名
      第20回延世大学校近代韓国学研究所国際学術大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 西周の「生性発蘊」と西洋哲学史2019

    • 著者名/発表者名
      許智香
    • 学会等名
      2019東アジア次世代フォーラム
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [図書] philosophyから「哲+學」へ2019

    • 著者名/発表者名
      許智香
    • 総ページ数
      412
    • 出版者
      文理閣
    • ISBN
      9784892598494
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [図書] 「国書」の起源2019

    • 著者名/発表者名
      品田 悦一、齋藤 希史
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      新曜社
    • ISBN
      9784788516441
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [図書] 漢字圏の成立2018

    • 著者名/発表者名
      齋藤希史(許智香訳)
    • 総ページ数
      280
    • 出版者
      グルハンアリ
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2017-11-13   更新日: 2024-03-26  

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