研究課題/領域番号 |
17F17403
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
黒川 紘子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (70515733)
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研究分担者 |
WANG QING-WEI 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2017-11-10 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2019年度: 100千円 (直接経費: 100千円)
2018年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2017年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 太陽光 / 落葉分解 / 植物形質 / 光分解 / 物質循環 / 機能形質 |
研究実績の概要 |
太陽光が森林生態系の物質循環の主要なプロセスである落葉分解に影響を与えるメカニズムを解明するため、(1)植物形質変化における太陽光(量と質)の影響評価(2)落葉分解における太陽光の影響評価を行った。 上記(1)では、それぞれの波長域の太陽光が植物の形質に異なる影響を与えることを明らかにした。UV-BとBlueは、耐陰性に関係なく、一般に植物の生化学形質や生理形質に影響したが、greenとredは耐陰性の違いによって植物の形態形質に異なる影響を及ぼした。これらの違いは、耐陰性の異なる植物の自然界での生育環境の光条件に依存していると考えられた。耐陰性の異なる植物によるこのような光の質に対する反応性の違いは、森林の林床といった異質な光環境での多種共存を可能にしているだろう。この成果は原著論文としてまとめられ、国際誌に発表された。 上記(2)では、落葉分解速度は太陽光の量・質と種形質によって大きく異なることを明らかにした。暗い林床では、分解速度は光環境処理の間であまり大きく変わらなかったが、明るい伐開地では、落葉分解速度はcontrol、no UV-B 、no UVの条件下で速かった。これらの結果は、伐開地では土壌生物による分解より、光分解(光による直接的な分解)が卓越している可能性を示唆している。また、明るい伐開地では、落葉のリグニン含量が多いほど青色光による光分解が促進され、暗い林床では、フェノール物質含量が多いほどUV-Bによる光分解が促進されることが明らかとなった。これらの成果は、太陽光が温帯林の落葉分解に影響を与えるメカニズムを明確に示しており、近日中に国際誌に投稿される予定である。 これらの成果を合わせることで、気候変動や土地利用改変といった人為的な環境変動の駆動要因間の相互作用により複雑に変化する物質循環の高精度な将来予測に貢献できるだろう。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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