• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

神経性やせ症の重症度と自閉症傾向との関連についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 17H00039
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 社会学・心理学
研究機関千葉大学

研究代表者

沼田 法子  千葉大学, 子どものこころの発達教育研究センター, 特任助教

研究期間 (年度) 2017
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
430千円 (直接経費: 430千円)
2017年度: 430千円 (直接経費: 430千円)
キーワード神経性やせ症 / 重症度 / 自閉症スペクトラム障害
研究実績の概要

【背景と目的】神経性やせ症(以下AN)は、体重や体型に対する強いこだわりを持ち、進行する低体重の重大な危険性の認識が十分でないことや、体型に人としての価値が直接影響されると感じ、他の価値観を認識したり変換したりすることができないこと等の認知的特性がしばしば観察される。一方で、これらの認知的特性は、自閉症スペクトラム障害(以下ASD)における対人関係、社会性の障害、パターン化した行動や興味といった特徴と類似しており(Zucker etal., 2007)、ANの18%がASDを併存していることが報告されている(Billstedt et al., 2000)。摂食障害(ED)は、神経性やせ症(AN)、神経性過食症(BN)、過食性障害(BED)のサブタイプに大別されているが、各々の症状は多様で重複したり、長期化により同一個体でサブタイプが相互に移行したりする(Fairburn and Harrison., 2003)。従って、上記のような認知的特性の強さが病態理解の上で重要となる。これらを踏まえ、ANにおけるASD傾向の有無およびANの重症度とASD傾向との関連を調査し、重症化に関連する要因としてANにおけるASD傾向を評価・検討することを目的とした。【方法】摂食障害と診断された15-45歳の女性43名における①自己記入式質問紙「自閉症スペクトラム指標(AQ)」と「Eating Disorder Examination Questionnaire(EDE-Q)」における相関関係を数量的に判定した。さらに、②自己誘発嘔吐の有り(n=31)と無しの2群(n=12)に分け、AQスコアの差を検定した。最後に、③それぞれの群におけるAQとEDE-Qの相関関係を判定した。
【結果】①全患者におけるAQとEDE-Qスコアに相関関係は認められなかった(r=-.057 ; p=0.716)。②自己誘発嘔吐なし群は、あり群に比べて、AQスコアが有位に高かった(p=0.007)。③自己誘発嘔吐あり群となし群のEDE-Qとの相関はそれぞれ(r=-.051 ; p=0.786)と(r=.58 ; p=0.05)であった。結論として、AN制限型やBEDなどの非排出型の摂食障害は、AQスコアが高い傾向があり、重症度との正の相関があった。BEDの80%が過去AN制限型からの移行型であり、AN制限型は、時間的経過を経ても排出型に移行しづらく、ASD傾向が高いことが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Hemodynamic responses in prefrontal cortex and personality characteristics in patients with bulimic disorders: a near-infrared spectroscopy study.2018

    • 著者名/発表者名
      Numata N, Hirano Y, Sutoh C, Matsuzawa D, Takeda K, Setsu R, Shimizu E, Nakazato M.
    • 雑誌名

      Eat Weight Disord, in press

      巻: - 号: 1 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1007/s40519-018-0500-7

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [図書] 認知療法からの診立てと治療方針2017

    • 著者名/発表者名
      沼田 法子、清水栄司
    • ページ
      27-34
    • 総ページ数
      138
    • 出版者
      (株)星和書店
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.m.chiba-u.ac.jp/class/rccmd/

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

URL: 

公開日: 2017-04-28   更新日: 2018-12-20  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi