• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

Kitチロシンキナーゼの異常局在を標的としたマスト細胞白血病の新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H00587
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 基礎医学A
研究機関学校法人東京理科大学

研究代表者

原 泰志  学校法人東京理科大学, 生命医科学研究所, 技術員

研究期間 (年度) 2017
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
400千円 (直接経費: 400千円)
2017年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
キーワードkit / M-COPA / マスト細胞白血病
研究実績の概要

本研究では、マスト細胞腫における増殖シグナルの新規阻害戦術の構築を目的に、エンドリソソームで起こるKitシグナルに対する細胞内輸送の阻害剤である2-methylcoprophilinamide(M-COPA)の影響の解析を試みた。
マスト細胞白血病のKitシグナリングにおけるM-COPAの阻害効果では、Kitのエンドリソソーム局在が消失し、ERへの停留が認められ、この時、KitによるPI3K-Aktの活性化が顕著に阻害され、それに伴い、細胞増殖の抑制と、アポトーシスマーカーである開裂型カスパーゼ3が認められた。またERに停留したKit変異体の活性化状態を調べたところ、主なリン酸化部位であるY703などのリン酸化は維持されており、PI3Kの結合も認められた。すなわち、M-COPAは、Kitのリン酸化に影響を与えずに、Kitのシグナルプラットホームへの輸送を阻害してAkt活性化を抑制し、細胞死を誘導することが示唆される。したがって、本研究は、マスト細胞腫のイマチニブ抵抗型Kitシグナルの新たな阻害戦術の構築の一助となるものと考えられる。
本研究は、2017年度生命科学系学会合同年次大会にて「イマチニブ耐性Kitの阻害に関する新規戦略 : M-COPAによる分泌経路の阻害はマスト細胞腫のエンドリソソームにおけるKitのがんシグナルを抑制する」というタイトルで報告を行った。また、学術論文にて、PLoS ONE Volume 12, No.4, c0175514. “M-COPA suppresses endolysosomal Kit-Akt oncogenic signalling through inhibiting the secretory pathway in neoplastic mast cells”というタイトルで報告を行った。
今後は、マスト細胞腫の担がんマウスにおけるM-COPAの治療効果を調べ、治療薬候補としての評価を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] M-COPA suppresses endolysosomal Kit-Akt oncogenic signalling through inhibiting the secretory pathway in neoplastic mast cells2017

    • 著者名/発表者名
      Hara, Y., Obata, Y., Horikawa, K., Tasaki, Y., Suzuki, K., Murata, T., Shiina, I. & Abe, R.
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: - 号: 4 ページ: e0175514-e0175514

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0175514

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] イマチニブ耐性Kitの阻害に関する新規戦略 : M-COPAによる分泌経路の阻害はマスト細胞腫のエンドリソソームにおけるKitのがんシグナルを抑制する2017

    • 著者名/発表者名
      原 泰志
    • 学会等名
      生命科学系学会合同年次大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2017-12-07
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.tus.ac.jp/today/archive/20170502100.html

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.tus.ac.jp/today/201704130010.pdf

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.ribs.tus.ac.jp/index.php/2017/04/13/695/

    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

URL: 

公開日: 2017-04-28   更新日: 2018-12-20  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi