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炎症性タンパク血清アミロイドAの高比重リポタンパク亜分画への反応性の差異について

研究課題

研究課題/領域番号 17H00658
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 臨床医学C
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

島野 志都子  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 臨床検査技師

研究期間 (年度) 2017
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
570千円 (直接経費: 570千円)
2017年度: 570千円 (直接経費: 570千円)
キーワードHDL / SAA / apoA-1
研究実績の概要

【背景】血清アミロイドA(SAA)は主に肝臓で生成される急性期反応タンパクであり、肝臓より分泌されたSAAの90%以上が高比重リポタンパク(HDL)と結合することが知られている. 先行研究によりリコンビナントSAAをHDLに作用させると, HDLの抗粥状動脈硬化作用の鍵となるアポリポタンパクであるアポリポタンパクA-I(apoA-I)がHDLから脱離することが明らかになった. また, 炎症性疾患患者の血清中のHDLにはSAAが豊富に含まれていたが, 患者ごとにSAAが局在するHDL亜分画は著しく異なっていたことがわかった. しかしながら, 炎症の過程において分泌されたSAAがどのHDL亜分画に親和性があるか, また, HDLに含まれるSAAが他のリポタンパクへ転送されるかについては明らかになっていない. 本研究では, SAAとHDL3, HDL2などHDL亜分画への反応性の解析および各種炎症性疾患患者血清を用いたSAAの各種HDL亜分画への分布の変化について研究を行った.
【方法】
本学医学部倫理審査委員会で承認を受けた計画に基づき、検査終了後の残余検体を対象として使用した.
1. SAAと各種HDL亜分画との反応性の解析 : 超遠心によりHDL2, HDL3を分離し、リコンビナントSAAをそれぞれのHDLに反応させSAA含有HDLを作製, 反応性の違いや粒子サイズ, 表面荷電などの変化を調べた.
2. 各種炎症患者のHDL亜分画の解析 : 炎症の程度の異なる患者のHDLよりさらにHDL3, HDL2, apoE含有HDLなどのHDL亜分画を分離, 電気泳動やHPLCによって解析し, 炎症の過程において, SAAが各種HDL亜分画間への分布にどのような変化が認められるかを解析した.
【結果】
本研究によりSAAは粒子径8-10nmのHDLに結合しやすく、結合後はHDL粒子内に存在し、HDLのアポリポタンパクとして存在していることが確認できた. また外科的手術を施行された症例の手術前後の検体を使用してSAA濃度の経時的な変化に伴うSAA-HDLの構造変化について解析を行ったところ、SAA濃度の上昇に伴って、SAAはより大きなHDL粒子に存在するようになり、炎症の軽減とともに炎症前と同様の分布に戻ることが認められ、SAA濃度の増加に伴う表面荷電の変化より、性質も変化させることが明らかになった.

報告書

(1件)
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Validation and application of a novel cholesterol efflux assay using immobilized liposomes as a substitute for cultured cells2018

    • 著者名/発表者名
      Yuna Horiuchi, Shao-Jui Lai, Azusa Yamazaki, Ayaka Nakamura, Ryunosuke Ohkawa, Kouji Yano, Takahiro Kameda, Shigeo Okubo, Shitsuko Shimano, Michio Hagihara, Shuji Tohda, Minoru Tozuka
    • 雑誌名

      Bioscience Reports

    • 説明
      in press
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 炎症の程度が高比重リポタンパクの性状に及ぼす影響2017

    • 著者名/発表者名
      南部真由, 大川龍之介, 島野志都子 山崎 あずさ, 萩原 三千男, 東田 修二, 戸塚 実
    • 学会等名
      第12回日本臨床検査教育学会学術大会
    • 発表場所
      埼玉県立大学
    • 年月日
      2017-08-24
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [学会発表] 血清アミロイドAの高比重リポタンパクへの結合特性の解析2017

    • 著者名/発表者名
      藤井 祐葵, 大川 龍之介, 佐藤 恵美, 島野 志都子, 戸塚 実
    • 学会等名
      第12回日本臨床検査教育学会学術大会
    • 発表場所
      埼玉県立大学
    • 年月日
      2017-08-24
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

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公開日: 2017-04-28   更新日: 2018-12-20  

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