• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

食の安全を通して環境リスクを学ぶインタラクティブブックの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17H00723
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
研究分野 生活科学
研究機関関西大学初等部

研究代表者

孕石 泰孝  関西大学, 初等部, 教諭

研究期間 (年度) 2017
研究課題ステータス 完了 (2017年度)
配分額 *注記
550千円 (直接経費: 550千円)
2017年度: 550千円 (直接経費: 550千円)
キーワード遺伝子組み換え作物 / 情報 / インタラクティブブック
研究実績の概要

多くの人は「自然のものは安全, 人工物質は危険」という漠然としたイメージを持っている。しかし, 危険かどうかの判断は, そうしたイメージでなく, 科学データに基づき判断されるべきである。
本研究では, 児童はどのような「自然と人工」のイメージを持っているか, また, 科学データを元にしたインタラクティブブックを読むことでそれがどのように変容するかを調べた。
結果は, 「自然」の方が「人工」よりも優れているとするイメージをもつ児童が約6割であり, 「遺伝子組み換えは安心」というイメージは, 約2割だった。インタラクティブブック読後は, 「自然の方が人工より優れている」という認識はあまり変わらなかったものの, 「遺伝子組み換えは安心」と捉える児童が約8割に上昇するなどイメージは肯定的なものが多くなった。
「遺伝子組み換え」という技術そのものの理解は, 小学生ではなかなか難しい。しかし, 児童は十分な知識がない分, 大人ほどに負のイメージを事前に持っていない。そのため, 余計なバイアスなくインタラクティブブックを読み, 「人工的な技術である遺伝子組み換え」の利点も受け入れることができたのではないかと考える。
とはいえ, 「自然の方が人工より優れている」というイメージに変容が見られないということは, イメージが既に強くある中では, このインタラクティブブックが「人工としての遺伝子組み換えの技術」は, 「自然におこる変異」や「半分自然に任せる交配」よりも優れているという見方にはなっていないということである。「遺伝子組み換え」の利点は理解するが, それが即, 「人工は自然より良い」ということにはならないのは, 見方としてある意味, 健全である。固定化されたイメージのない時期に, 科学的なデータから「遺伝子組み換え」に学ぶことは適切なリスク観を育てるのに有効である。

報告書

(1件)
  • 2017 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] インタラクティブブックの活用による小学生の遺伝子組み換え作物に対する意識の変容2017

    • 著者名/発表者名
      孕石泰孝
    • 学会等名
      日本リスク研究学会
    • 発表場所
      滋賀大学
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書
  • [図書] 遺伝子組換え作物と情報(電子書籍)2017

    • 著者名/発表者名
      孕石泰孝(関西大学初等部)
    • 総ページ数
      63
    • 出版者
      iBooks Store
    • 関連する報告書
      2017 実績報告書

URL: 

公開日: 2017-04-28   更新日: 2018-12-20  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi