研究課題
基盤研究(A)
本研究課題では周囲の物理的・化学的刺激により誘引された環境の動的変化を用いて幹細胞の機能(分化・自己複製)を制御する新しい技術基盤の開拓と、幹細胞の動的応答メカニズムを明らかにすることを目指した。(1)化学刺激によるヒト造血幹細胞の骨髄内での接着と遊走の制御、(2)物理的刺激によるヒト間葉系幹細胞の増殖制御、また(3)細胞接着の変調によるヒト多能性幹細胞の制御という3つのテーマにおいて、精密に設計した幹細胞微小空間を用いて、独自の計測・数理解析技術を確立することに成功した。
学術的成果として特筆すべきものは、精密に設計した骨髄微小環境モデルを駆使して、臨床薬や骨髄内ケモカインがヒト造血幹細胞の接着強度や遊走へ与える影響を精密計測、その解析結果を数値指標化することで、「化学的刺激を受けた造血幹細胞の運動方程式」を確立したことがあげられる。この成果がもたらす社会的意義としては、急性骨髄性白血病などの治療において、標的阻害剤や化学療法による未知の副作用を定量的に記録する共通プラットフォームが確立されたことが大きな成果として挙げられる。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 7件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 8件、 招待講演 6件) 図書 (1件) 産業財産権 (3件) (うち外国 2件)
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