研究課題/領域番号 |
17H00934
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
古谷 大輔 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (30335400)
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研究分担者 |
後藤 はる美 東洋大学, 文学部, 准教授 (00540379)
渋谷 聡 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (30273915)
中本 香 大阪大学, 人文学研究科, 教授 (30324875)
中澤 達哉 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60350378)
佐々木 真 駒澤大学, 文学部, 教授 (70265966)
小山 哲 京都大学, 文学研究科, 教授 (80215425)
近藤 和彦 立正大学, 人文科学研究所, 研究員 (90011387)
内村 俊太 上智大学, 外国語学部, 准教授 (90710848)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 近世史 / ヨーロッパ史 / 国家形成 / 主権 / 複合国家 / 礫岩国家 / 複合君主政 / 近世 / 君主政 / 主権国家 / 主権国家体制 / 西洋史 |
研究成果の概要 |
本研究は、歴史的ヨーロッパにみられた政治社会の特徴として同時代の情況に応じて変動を繰り返した複合君主政に着目し、君主と人民による権力の共有という観点から、近代のヒストリオグラフィーを支えた主要概念の一つである「主権」について再検討を行った。日本史研究、東洋史研究、西洋政治思想史研究といった隣接諸分野との対話を重ねながら、本研究は、君主政に包括された諸社会集団との関係性に基づいた「内的主権」とヨーロッパ規模での安全/幸福の保証問題に関連付けられた「外的主権」に腑分けすることから、従来の領域性に基づいた一元的な主権理解を批判し、複合君主政成立の軸となった「近世的主権」の実態を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、近年の歴史学界で注目されている複合君主政について、その多様な政体を包括する「軸線」を、「主権」をめぐるヨーロッパ規模での関係性の分析から明らかにした点にある。本研究が近世ヨーロッパの実態に即した「主権」の再構築を目指して提唱する「内的主権」と「外的主権」の二元的な分析枠は、学界に対しては一元的な「主権」理解を前提とした従来の国家形成観の刷新を促す。加えて社会に対しては、近代以降に根付いた領域性に基づく閉鎖的な国家観に対して、権利保証と平和構築を求めるヨーロッパ規模での人民の関係性に基づいた開放的な国家観を促す意義をもつ。
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