研究課題/領域番号 |
17H01016
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
明和 政子 京都大学, 教育学研究科, 教授 (00372839)
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研究分担者 |
乾 敏郎 追手門学院大学, 心理学部, 教授 (30107015)
小川 健二 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (50586021)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
40,430千円 (直接経費: 31,100千円、間接経費: 9,330千円)
2020年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2019年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2018年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2017年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | 身体表象 / 発達 / 自他分離 / 乳幼児 / 社会的認知 / 自己意識 / 自他分離表象 / 視点取得 / 社会性 / 進化 / 比較認知 / 相互作用 / 表象 |
研究成果の概要 |
ヒトの心的機能の基盤は、他者について直接知覚した状態とその背後にある心の状態を自己のそれと分離表象する能力(自他分離表象)にある。本研究は、身体―環境(他者)の相互作用が自他表象の分離を創発し、それを基盤としてヒト特有の認知機能が構築されると予測し、自他分離表象が起こる動的プロセスの解明を目的とした。具体的には、成人で得たデータに基づく認知モデルを軸に、自他分離表象が創発・発達するプロセスについて仮説を提案し、その妥当性検証を理論―実験の両面から行った。最終的に、計算論的発達神経科学の枠組みに基づく、自他分離表象の創発・発達に関する認知モデルを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の独創性は、データ観測の蓄積の上に、社会的認知機能の創発過程を理論的に説明することにあった。実証研究でのデータ解析によるボトムアップ・アプローチを、計算理論によるトップダウン・アプローチと統合することで、計算論的認知発達神経科学の進展に大きく寄与できた。社会的意義としては、社会的認知発達の機序の解明により、下~上位の機能獲得の見通しが可能となったことから、個々の認知機能の発達において、どのような支援が有効かをある程度予測し、その妥当性も示すことができるようになった。これは、現代社会の重要課題のひとつである発達障害とよばれる子どもたちへの個別型の支援提案にも大きく寄与すると見込まれる。
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