研究課題/領域番号 |
17H01145
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
|
研究機関 | 沖縄科学技術大学院大学 (2018-2019, 2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2017) |
研究代表者 |
河野 公俊 沖縄科学技術大学院大学, 量子ダイナミクスユニット, 客員研究員 (30153480)
|
研究分担者 |
コンスタンチノフ デニス 沖縄科学技術大学院大学, 量子ダイナミクスユニット, 教授 (50462685)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
44,460千円 (直接経費: 34,200千円、間接経費: 10,260千円)
2019年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2018年度: 15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2017年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
|
キーワード | ヘリウム液面電子 / 素励起 / レーザー分光 / ウィグナー結晶 / スリップ伝導 / 量子渦 / 量子ビット / ナノ粒子 / ヘリウムマイクロチャネル / 少数電子 / 電子リプロン結合状態 / 単一電子 / 量子遷移 / 量子凝縮系 / ホットエレクトロン効果 / 低温物性 / 物性実験 / 量子凝縮相 / 量子コンピュータ |
研究成果の概要 |
毛細管現象によりマイクロチャネル素子に凝縮した液体ヘリウム上に補足した2次元電子を使用して、単電子量子ビットの作成を視野に入れつつ、少数個の電子を制御し、その物性を研究することを目的として研究を進めた。単一電子制御を行うための素子構造の設計を行った。マイクロチャネル素子を使用して、ウィグナー結晶とヘリウム表面の凹みの結合状態を、表面波の位相速度まで加速したときの凹みの増大の仕方、凹みから抜け出したのち、電子速度が減速したときの凹み再生成の動的過程についての知見を得た。また、ヘリウム中Dy原子のレーザー分光、表面下に束縛した帯電ナノ粒子の異常運動に関する知見を得た。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヘリウム液面上の2次元電子は、極めて清浄な電子系で、半導体素子中では実現不可能なレベルまで乱れによる散乱を抑制することが可能である。また電子はスピン、電荷および質量をもつ素粒子で、量子力学によってはじめて理解可能な顕著な量子性を示す。その電子を一つ一つ制御して、量子ビットとして動作させるという取り組みは、魅力的な実験目標として多くの研究者の意識をとらえている。この挑戦的な目標に向かう研究として学術的に大きな意義があるとともに、量子計算の実現は社会的な意義も高い。 また、系の清浄さは、電子と液体ヘリウムが相互に影響を及ぼしあう複雑な現象においても、曖昧さのない理解に至ることを可能とする。
|