研究課題/領域番号 |
17H01331
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・組織制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
武藤 泉 東北大学, 工学研究科, 教授 (20400278)
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研究分担者 |
菅原 優 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40599057)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
44,460千円 (直接経費: 34,200千円、間接経費: 10,260千円)
2019年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2018年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2017年度: 18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
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キーワード | 耐食材料 / 腐食防食 / 炭素鋼 / ステンレス鋼 / 孔食 / 介在物 / 局部腐食 |
研究成果の概要 |
省資源型高耐食鋼の開発を可能とするマイクロスケールでの腐食現象の解析手法を開発し、それを用いて、鋼本来の再不働態化能力を極限まで引き出すことが可能な耐食鋼の設計指針を導出した。パーライト組織ではフェライトから孔食が発生し、鉄炭化物は溶解の広がりを防止する作用があることを見出した。また、固溶炭素は鋼の活性溶解の速度を低下させ、この作用が鋼の耐食性を向上させることを発見した。MnSなどの硫化物を起点とするステンレス鋼の孔食に対しては、介在物中にCeなどの鋼の活性溶解に対するインヒビターを添加することで、高合金化とは異なる機構で、塩化物に対する耐食性を向上させることができることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
耐孔食性に優れる鋼を開発するためには、材料表面に点在する腐食起点を特定し、そのうえでミクロな視点から高耐食化のための知見を見出すことができる新技術の開発に成功した。さらに、孔食が自発的に成長を開始する前に、溶解を停止させる技術を見出した。高合金化に代わる新しい原理であり、省資源高耐食鋼を開発する基盤技術になるものと期待される。特に、固溶炭素と鉄炭化物が鋼の高耐食化に寄与することを、マイクロメートルオーダー視点から解明したことは意義深い。輸送用機器などの軽量化に不可避な高強度鋼の高耐食化に応用可能である。
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