研究課題
基盤研究(A)
種々の間質細胞(線維芽細胞、間葉系前駆細胞および脂肪細胞)を骨肉腫細胞の培養上清で処理するとMKL1が活性化し、がん関連線維芽細胞(CAFs)への転換が誘導された。種々の間質細胞にMKL1の発現を惹起すると、CAF関連遺伝子の発現が増加し、CAFの特徴を獲得した。また、転写因子のSRFとの結合が、MKL1誘導によるCAF分化に必要であることも分かった。さらに、ROCK阻害剤のFasudilはアクチンの動態変化を介してMKL1を負に制御すること、またin vivoにおいてCAF分化を阻害し骨肉腫形成を抑制することを見出した。以上から、MKL1がCAF分化の主たる制御分子であることが分かった。
転写因子あるいは転写制御シグナルを標的とした薬剤が見出されていない現状において、本研究成果は、アクチン細胞骨格の動態を低分子化合物によって変化させることでMKL1および転写因子を調節し、それによってCAFへの分化を阻害し微小環境制御により腫瘍抑制するという先駆的治療法の開発の可能性を見出しており、学術的に新しい概念を生み出すだけでなく、社会的意義も極めて大きい。
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すべて 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 14件、 査読あり 19件、 オープンアクセス 17件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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