研究課題/領域番号 |
17H01427
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
近藤 孝男 名古屋大学, 理学研究科, 名誉教授 (10124223)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2019年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2018年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2017年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
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キーワード | Circadian clock / KaiC / ATPase / pacemaker / harmonic oscillator / circadian clock / cyanobacteria / シアノバクテリア / KaiCタンパク質 / 概日時計 / ATPase活性制御 / 機械式概日時計モデル / 時間生物学 / 構造生物化学 / 温度補償性 |
研究成果の概要 |
地球に生息する生命は約24時間周期の概日時計を持ち昼夜の時刻を認識して生活している。時計遺伝子の発現制御が時間測定原理と考えられていたが、シアノバクテリアでは試験管内の3つのKaiタンパク質とエネルギー源であるATPだけで24時間測定が可能であることが明らかになっている。本研究はこの新たな時計機構仕組みを解明するために、中心であるKaiCタンパク質の機能を集中的に解析した。その結果、KaiCはごくわずかのATPを使いKaiC内にバネを構成し、機械式時計によく似たデザインで時計機構を実現していること予想された。本研究ではこの仮説を検証するためATP分解を詳しく解析しその可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は基礎研究であり、直接イノベーションに結びつくものではないが、これまでの概念をくつがえし、生物の細胞内の時間測定が人類が開発してきた振り子式機械式時計と同様の原理で行われてきたことを明らかにした。生命は人類のはるか以前にタンパク質内に振り子による時間測定とゼンマイによる駆動方法を組み込んだようである。これは生命の不思議がタンパク質で実現可能なことを示したもので、大きな驚きであるとともに生物学のあらたな展開を期待させるものである。
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