研究課題
基盤研究(A)
コムギいもち病は、1985年にブラジルで発生したのち、南米周辺諸国に広がり、さらに 2016年にユーラシア大陸(バングラデシュ)、2017-2018年にアフリカ大陸(ザンビア)とその分布を拡大している重要病害である。本研究ではまず、コムギいもち病菌の病原性増強に関わる因子を2つ同定した。次に、世界中から収集された在来品種約520系統をスクリーニングし、本病に強度抵抗性を示す系統 GR119を見出した。遺伝解析の結果、この系統は、Rmg8, RmgGR119という2つの抵抗性遺伝子を持つことが判明した。これらの遺伝子はバングラデシュで分布を拡大している菌系に対し有効であることが示唆された。
コムギいもち病は、最初ブラジルで発生し周辺諸国に広がった後、2016年バングラデシュ、2017-2018年にザンビアと、世界に拡大し始め、パンデミック病となる様相を呈している。本研究では、すでに同定していた抵抗性遺伝子Rmg8が、バングラデシュで有効であることを示した。また、新規抵抗性遺伝子RmgGR119を同定することができた。これらの遺伝子は本病害の抑制に極めて有効であると考えられる。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件)
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