研究課題/領域番号 |
17H01673
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
浅見 崇比呂 信州大学, 理学部, 特任教授 (10222598)
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研究分担者 |
吉村 仁 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員教授 (10291957)
堀 道雄 京都大学, 理学研究科, 名誉教授 (40112552)
松野 健治 大阪大学, 理学研究科, 教授 (60318227)
遠藤 一佳 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (80251411)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
38,610千円 (直接経費: 29,700千円、間接経費: 8,910千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2019年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2018年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2017年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 左右性 / 有肺類 / asymmetry |
研究成果の概要 |
東南アジアに分布するマレイマイマイ属では、同一種の右巻と左巻が同一の繁殖集団に共存する。互いに左右逆に発生する内臓逆位の左右二型が野生集団に存続する左右二型現象は動物界に特異である。同時雌雄同体の巻貝が同時正逆交尾により精包を交換する交尾様式の場合には、右巻と左巻の交尾が物理的に困難であるのが普通である。本グループの左右二型種を用いた行動解析はこれまで技術的に困難であった。本研究により、この問題を克服し、右巻と左巻が互いを認識しないにもかかわらず交尾を実現するプロセスを明らかにした。長期時系列解析により、隣接する地点の間で左右二型の共存頻度が局所的に異なる事実を突き止めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内臓が左右反転している系統は動物の分類群に見つからないのが普通である。しかし巻貝では逆巻(内臓の左右も逆さま)の系統がくり返し進化した。ところがその巻貝でも、系統ごとに右巻か左巻のどちらか一方に決まっているのが普通である。したがって、同一種の右巻と左巻が同じ場所で見つかる熱帯の樹上性のカタツムリは、左右相称動物の全体において特異なグループである。本研究は、長期生態調査と分子系統解析により、右巻の集団と左巻の集団が存続しているのではなく、負の頻度依存淘汰だけでは予測不能な頻度で左右二型が同一の繁殖集団に共存する実態を明らかにした。
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