研究課題
基盤研究(B)
現実世界の大規模な探索問題は全解探索は困難であり、一部を選択的に探索するアルゴリズムが用いられる。ゲーム木の探索はこのような問題の一例であり、モンテカルロ木探索が有効とされているが、将棋など「細い正解の一本道をたどらねばならない」ような問題領域においては収束が遅く、適用が難しい。我々が以前提案したアルゴリズムを改善するために、性質の異なる複数の評価手法を活用できるモンテカルロ木探索手法を検討した。検証の結果、適用の可能性が示されるとともに、効率的な実装方法の検討などが課題として明らかになった。また、実用的な探索アプリケーションへの応用可能性についても検討を行った。
現実世界には複雑な制約のもとで適切な解を見つけることを要求される、大規模な探索問題が多く存在する。例えば、不完全な情報のもとで最適な戦略を見つける問題などがあり、ゲームをプレイするアルゴリズムを研究することでその問題のエッセンスを考えることが可能になる。本研究は、そのような問題を、現在の高性能な計算機を効率よく活用し、精度よく解くことを可能にするための基礎的な技術を確立することを目指したものであり、広い応用範囲を持つ。
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コンピュータソフトウェア
巻: 37-1 ページ: 73-77
130007815074
巻: 35 ページ: 86-89