研究課題/領域番号 |
17H01872
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日出間 純 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (20250855)
|
研究分担者 |
佐藤 修正 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (70370921)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
|
キーワード | 紫外線UVB / 植物 / 光回復酵素 / 細胞内局在 / オートファジー / 葉緑体 / ミトコンドリア / UVB抵抗性 / CPD光回復酵素 / 葉緑体移行シグナル / ミトコンドリア障害 / DNA損傷 / 葉緑体定位運動 / UVB防御機構 / オルガネラ障害 / UVB耐性 / 修復 / 光修復酵素 / ストレス耐性 |
研究成果の概要 |
太陽光の下で生きる植物にとって必須であるUVB誘発DNA損傷、シクロブタン型ピリミジン二量体(CPD)を修復するCPD光回復酵素(PHR)は、イネでは独自のDNAを有する核、ミトコンドリア、葉緑体、全てのオルガネラに移行して機能する。一方、シロイヌナズナなどの一部の植物では、PHRが葉緑体に移行するための移行シグナル配列が欠失し、葉緑体に移行できない。このような植物では、損傷した葉緑体、ミトコンドリアを積極的に除去するオートファジーが積極的に機能しており、オートファジーを欠失したシロイヌナズナはUVB感受性を示すことから、オートファジーがUVB抵抗性に重要な働きを演じていることも見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、高等植物におけるCPD 光回復酵素の生体内における新たな機能やタンパク質のオルガネラ輸送に関わる新たなシグナル配列、輸送機構の発見にとどまるだけでない。「植物において太陽紫外線によって各々のオルガネラDNA に生じた傷が、生体内の諸過程、諸作用にどのような影響を及ぼし、致命的な障害を導いているのか?また障害に対してどのような修復応答を行い、生命を維持しているのか?」といった、放射線(含紫外線)生物学の根幹をなす概念を提唱し、さらには、環境農学的見地からUVB 環境耐性植物の創出へと発展させることも可能な成果である。
|