研究課題/領域番号 |
17H01879
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
叶 深 東北大学, 理学研究科, 教授 (40250419)
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研究分担者 |
惠 淑萍 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (90337030)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 極低濃度オゾン / 肺サーファクタント / 不飽和脂質 / 酸化 / 反応機構 / 酸化抑制 / LC-MS / ヘテロダイン検出和周波発生分光法 / 不飽和脂質分子 / 酸化反応機構 / 細胞膜 / 構造評価 / 活性酸素 / ヒトリポ蛋白 / 表面分光 / 抑制 |
研究成果の概要 |
本研究により,清浄大気環境における極低濃度のオゾンは肺サーファクタントに含まれる不飽和脂質分子を酸化する危険性が示され,その生成物となる脂質酸化物について,表面圧―面積等温線,高速液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)とヘテロダイン検出和周波発生分光法(HD-SFG)などを用いて分子レベルで同定した.極低濃度のオゾンの曝露により,不飽和脂質分子はC=C結合が素早く酸化開裂され,アルデヒドやカルボン酸終端の脂質誘導体の生成を見出した.この酸化反応の反応機構と速度論を決定した.水相にビタミンC等の添加によりオゾンによる不飽和脂質分子の酸化がある程度抑制できることも確認された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに環境汚染物としてppmオーダーの高濃度オゾンによる健康被害が広く研究されてきたが,環境における極低濃度のオゾンの影響に関する検討は非常に限られている.本研究を通じて極低濃度のオゾンでも,肺胞の機能性に欠かせない肺サーファクタントの成分である不飽和脂質分子が酸化されるリスクが示された.極低濃度のオゾンによる健康被害およびその抑制についても注目する必要がある.
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