研究課題
基盤研究(B)
縦断研究でも利用可能な、肝臓への脂肪蓄積を正確に評価する方法を確立した。Dexon法のMRI画像(水画像と脂肪画像)を用いて、客観的に全肝臓体積、全肝臓脂肪体積、全肝臓の除脂肪体積を絶対定量することを可能とした。この方法を用いて横断研究のデータを解析し、肝臓の脂肪体積よりも除脂肪体積が肝インスリン感受性と有意に負の相関を認めることを見出した。この傾向は糖尿病を有する脂肪肝患者で顕著であった。現在、そのメカニズムをヒトの縦断研究とマウスの介入研究で追究しているところである。
本研究成果は、脂肪肝において肝インスリン感受性を保持する(脂肪との共存を実現する)ために重要な因子として、肝臓へ蓄積する脂肪ではなく、脂肪を受け止める肝臓の大きさが重要であることを初めて明らかにした、学術的に大きな意義をもつものである。今後、脂肪蓄積を減らすことが困難な高齢社会に、大きなブレークスルーをもたらす礎となる研究成果を得ることができた。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件、 招待講演 4件)
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