研究課題/領域番号 |
17H02204
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
塚原 俊文 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (60207339)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2019年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | RNA editing / 人工酵素複合体 / 遺伝コード修復 / ADAR1 / APOBEC1 / 脱アミノ化 / Macularマウス / デアミナーゼ / APOBEC/AID / guide RNA / Cas13a / 標的RNA分解 / RNAエディティング / APOBEC/AIDファミリー / アミノ基付加反応 / MS2 / AID / 生体機能利用 / 生体分子 / 核酸 / 酵素 / バイオテクノロジー |
研究成果の概要 |
遺伝子の点変異を原因とする疾患に対する治療法として、変異したRNAの遺伝コードを部位特異的に修復する方法の開発研究を行い、細胞内でのA⇒I (G)或いはC⇒U変換を触媒する人工酵素複合体の開発に成功した。この酵素複合体は標的RNAに相補的なguide RNAによってRNAの変異点に特異的に作用することができ、細胞内で40%程度の変異RNA修復が可能であった。疾患モデルとしてmacularマウスを対象に、初代培養線維芽細胞の変異したP型ATPase RNAの遺伝コード修復にも成功し、実際にmacularマウスではほとんど活性が検出できないシトクロムCオキシダーゼ活性の回復を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝子変異の修復法としてゲノム編集技術が脚光をあびているが、患者体内で変異したDNAだけを正確に改変出来る技術は確立されておらず、現状では体外でゲノム編集し正しく改変された細胞を体内に戻す方法でしか疾患を治療できない。本研究は遺伝性疾患の多くを占める点変異を原因とする疾患への治療法として変異したRNAを細胞内で修復するという新しい治療法の開発研究である。我々は本研究において細胞内で約40%の変異RNAを修復することに成功し、またモデルマウスを対象に実際の疾患にも適用可能であることを示した。本研究が提案するRNAの遺伝コード修復は様々な遺伝性疾患の治療法に新しいパラダイムを提供する。
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