研究課題/領域番号 |
17H02236
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河野 泰之 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (80183804)
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研究分担者 |
Badenoch Nathan 京都大学, 国際戦略本部, 特定准教授 (50599884)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 農業・農村 / 東南アジア / 農村コミュニティ / 農業生産の工業化 / 環境保全 / 農学的・工学的「ケア」 / セーフティネット / 栽培ブーム / 持続的発展 |
研究成果の概要 |
東南アジアの農業・農村が直面する課題を、農村コミュニティの弱体化、農業生産の工業化、環境保全における主体性の複合として考察した。農業技術に関しては農学的、工学的「ケア」が重要であり、これを通じて農業生産と環境保全を並立させうる可能性があるとした。また、農業・農村は、市場経済変動のセーフティネットであり、高齢者ケアと子供の養育を担う存在であることから、農家世帯の必須の生存基盤として機能し続けていることを明らかにした。さらに、農業生産の工業化による栽培ブームを農業・農村の健全な発展の端緒とするためには、土地所有や流通ネットワークの整備ならびに企業の社会的責任が重要であることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東南アジアの農業・農村は、農村コミュニティの弱体化、農業生産の工業化、環境保全における主体化という3つの動きのなかで隘路に直面している。産業化と環境保全の担い手という自給的な生業から転換する大きなチャンスを迎えているが、その基盤となる人材とコミュニティが弱体化している。同時に、2つのチャンスが導く方向には大きな開きがある。東南アジア諸国では、わが国のように、農業・農村を国策として保護し、育成する体制は未だ脆弱であり、農業・農村は自らの力でこの隘路を打開することが期待されている。本研究は、このような状況を踏まえて複眼的な視点に立って今日の東南アジアの農業・農村問題に迫ろうとするものである。
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