研究課題/領域番号 |
17H02294
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 裕成 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00243741)
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研究分担者 |
松原 典子 上智大学, 外国語学部, 教授 (10338428)
川瀬 佑介 独立行政法人国立美術館国立西洋美術館, 学芸課, 主任研究員 (40635124)
伊藤 喜彦 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (40727187)
久米 順子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (60570645)
今井 澄子 大阪大谷大学, 文学部, 教授 (20636302)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | グローバルアート / スペイン / ラテンアメリカ / アジア太平洋 / 美術史 / スペイン美術 / 帝国 / 植民地美術 / 美術 / 植民地 |
研究成果の概要 |
1492年に達成された国土再征服と、新大陸航路の発見という二つの重大事を象徴的な契機として、ヨーロッパの周縁に位置したスペインは、16 世紀を通して広大な帝国を構築する。その帝国は、アイデンティティを異にする様々な人びとを統合する文化の交通空間であり、そこでは、多様な図像文化や造形様式、技法・素材が、時に起源の差異を超えて組み合わされ、あるいは、本来とは異なる意味のもとに解釈・転用された。本研究はその「境界的」な美術の諸相を、歴史的な経緯と地理的広がりの両面から体系的に明らかにし、その成果を、国際共著論文集『帝国スペイン 交通する美術』にまとめた(2022年5月刊行予定)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヨーロッパにおける美術史学は概ね19世紀以来、各国別の記述を中心としたナラティヴとして発展してきた。しかしそれは、近代のナショナリズムを深く刻印したものであり、そこには世界規模の植民地主義や、そのイデオロギーに根ざした世界観もまた色濃く投影されている。さまざまな主体の意図や利害が複雑に絡み合う相互作用の場としての交通の空間に注目し、美術という表象の構築物がそこで果たした役割を具体的に検証した本研究は、美術史学の領域においてユニークな意味をもつのみならず、グローバル化する世界に直面する今日の日本社会に求められる、歴史的知見の拡張にも貢献するものである。
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