研究課題/領域番号 |
17H02319
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 放送大学 (2019-2021) 東京大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
野崎 歓 放送大学, 教養学部, 教授 (60218310)
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研究分担者 |
前之園 望 中央大学, 文学部, 准教授 (20784375)
中地 義和 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (50188942)
MARIANNE SIMON・O 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (70447457)
塚本 昌則 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (90242081)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ロマン主義 / 作者 / 現代小説 / ネルヴァル / ランボー / 井伏鱒二 / 三島由紀夫 / 大江健三郎 / ヴァレリー / フランス現代小説 / フランス文学 / 小説 / 詩 / フランス小説 / フランス詩 / 翻訳 / 作者の死 / 作家主義 / 映画 / 現代文学 / 現代詩 |
研究成果の概要 |
フランス・ロマン主義における「作者」像の変容が、文学の新たな可能性の探求と密接につながっていたことを明らかにした。とりわけネルヴァル、ランボーといった作家、詩人とともに「作者」の死と再生のモチーフが豊かに変奏され、作品にダイナミックな展開をもたらしたことを検証した。またロマン主義的な「作者」像がフランス現代小説において継承され、文学と社会の結びつきを取り戻そうとする試みを生み出していることを分析した。さらに、「作者」の他言語における転生としての翻訳が創造的な性格をもつこと、その刺激が日本近現代文学において数々の傑作を生み出したことを明らかにした。以上の成果を著書、論文、翻訳によって公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①フランス・ロマン主義が、個人および社会の危機をくぐり抜けて再生するものとしての「作者」像に、いかに豊かなヴァリエーションを与えたか、そしてまたそれがいかに新たな文学の方向性を切り開いたかを明らかにしたこと。②そうした「作者」像が現代フランスの小説において新たな展開を示し、社会の諸問題へと開かれた文学のあり方が探求されていることを論証したこと。③日本の近現代文学において、そうした「作者」像を踏まえつつ行われた創造の独自性を明確にしたこと。以上3点が本研究の有する学術的意義である。また、それらの成果はいずれもが、文学と共同体を結ぶ深いつながりを明らかにする側面をもち、その意味で社会的意義をもつ。
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