研究課題/領域番号 |
17H02334
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
由本 陽子 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 教授 (90183988)
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研究分担者 |
杉岡 洋子 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 名誉教授 (00187650)
伊藤 たかね 東京大学, 大学院情報学環, 特任教授 (10168354)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 形容詞 / 複合語 / 派生語 / 項構造 / クオリア構造 / 形容名詞 / 複合 / 派生 / 語彙の意味構造 / 第1投射の条件 / 派生形容詞 / 派生動詞 / 語彙意味論 / 第一投射の原理 |
研究成果の概要 |
日英語の形容詞が関わる語形成の項構造と意味特徴について、以下のような新しい知見が得られた。まず、動詞由来複合語に関わる項構造の制約が形容詞と項の複合にも有効であることから、日本語形容詞の主語は内項、形容名詞と英語形容詞の主語は外項であると考えられる。第二に、形容詞とその主語から成る日英語の複合語形成には、分離不可能な部分・属性という意味関係上の特徴によって形容詞の述語機能を保証する語形成の仕組みが働いている。さらに、この主体と部分・属性という関係性は、形容詞派生動詞における例外的な他動詞構文の再帰的項構造の条件でもあることから、意味構造と項構造の投射関係に広く適用される注目すべき要因といえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
形態論において、形容詞が関わる語形成についての研究は非常に遅れており、特に複合については、動詞が関わるものには多くの研究があるが、形容詞を基体とするものは看過されてきた感がある。本研究では、まず補部をとる英語の形容詞についてそれらを主要部とする複合の生産性をコーパスを用いて調査し、複合形容詞・形容詞由来複合名詞いずれも動詞由来複合語と同じ条件が有効なことを実証した。いっぽうで、日本語で生産性がある形容詞と主語との複合の分析から、複合において、主要部の項構造ではなく、結合する名詞の性質による制約が関わることがあることを明らかにした。また日英語の動詞から形容詞を派生する接辞の相違点を明らかにした。
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