研究課題/領域番号 |
17H02398
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
高松 洋一 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90376822)
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研究分担者 |
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90274993)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | イスラーム史 / 簿記術 / 史料研究 / 中東 / オスマン朝 / サファヴィー朝 / 宮廷財産 / ワクフ / 財務長官府 / 財産没収 / 東洋史 / 史料学 |
研究成果の概要 |
本研究は、13-14世紀にイラン高原で成立したと考えられるイラン式簿記術が、その後各地でどのように展開していったかという問題に関し、サファヴィー朝とオスマン朝の簿記史料を用いて通時的、共時的に検討した。 具体的にはこれまで研究されてこなかったサファヴィー朝シャー・タフマースプ時代に著されたギヤース・アッディーン・アブー・イスハーク・ケルマーニーの『簿記術論説』を分析し、イランにおいて簿記術が発展したことを明らかにした。またオスマン朝の宮廷や財務長官府で作成された帳簿資料の多くの実例を検討し、イラン式簿記術がオスマン朝で多様な独自の発展を遂げていたことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
15世紀にイタリアで体系化された複式簿記が世界標準となる近代以前においては、世界各地で独自の簿記術が発達していた。中でもモンゴル支配下の13-14世紀のイランで複数の指南書が現れたイラン式簿記術は、近世イスラーム帝国の発展にともなって東はインド亜大陸から西はオスマン朝支配下の東南ヨーロッパまでに拡大し、広大な簿記文化圏を形成していた。 本研究は16世紀以降も発祥のイランで簿記術指南書が著されて進化を遂げていたこと、同時代のオスマン朝統治下では、イランの簿記術指南書が想定しているよりもはるかに多様な簿記の実践が行われていたことを明らかにした。
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