研究課題/領域番号 |
17H02415
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大坪 志子 熊本大学, 埋蔵文化財調査センター, 准教授 (90304980)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 未成品 / 剥片 / 原石 / 穿孔具 / 持ち砥石 / 製作工程 / 製作技術 / 原産地 / 縄文時代後晩期 / クロム白雲母 / 滑石 / 篩(水洗選別) / 玉 / 化学分析 / 製作 / 工房 / 縄文後晩期 |
研究成果の概要 |
九州の縄文時代後晩期に盛行する、九州独自の玉(アクセサリー)の製作工程・技術・道具類は未解明である。この問題を解決するために玉の製作遺跡を発掘調査した。工房の一部とその周囲を掘削し、微細遺物を回収するため土は全て水洗選別した。その結果、2,410点の小玉未成品・剥片・原石及び道具類の獲得に成功した。 出土遺物から、製作工程や製作技術を復元できた。工房は小玉製作専用と見られ、玉製作に分業があった可能性が高いことが分かった。また、多くの特徴的な原石の分析にもとづき、未発見のクロム白雲母原産地の候補地を新たに想定した。さらに玉の製作遺跡の調査では、掘削土を篩う有効性と必要性を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クロム白雲母製玉の製作遺跡を発掘調査し、得られた約2,400点の玉製作関連遺物から製作工程・技術・道具類を解明し、未発見であるクロム白雲母の原産地候補もあらたに浮上した。今後、クロム白雲母製玉の九州や日本列島における流通と東日本のヒスイ製玉文化との関係、縄文文化の影響関係の解明に繋がると考えられる。また、微細剥片や穿孔具(石錐)の回収成功は掘削土を全て水洗選別した結果で、玉の製作遺跡の発掘調査における水洗選別の有効性と必要性を実証した。
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