研究課題/領域番号 |
17H02441
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
佐々木 史郎 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 国立アイヌ民族博物館設立準備室, 部長 (70178648)
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研究分担者 |
吉本 忍 国立民族学博物館, その他部局等, 名誉教授 (10124231)
齋藤 玲子 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 准教授 (20626303)
日高 真吾 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 教授 (40270772)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | アイヌ / 衣文化 / 織布技術 / 靱皮 / 木綿 / 絹 / 交易 / 博物館 / 織組織 / 織機 / 糸作り / 文化交流 / ブリヤート / 北方民族 / 織物 / 糸紡ぎ / 平織 / もじり織 / 糸績み / 北海道 / 技術復元 / アイヌ民族 / 衣服 / 北東アジア |
研究成果の概要 |
日本列島北部を含む北方ユーラシア地域の南縁には、20世紀初頭まで固有の繊維(樹皮、草皮、獣毛など)を材料にした糸を織る独自の織布技術と織布文化が広がっていた。それには、ペダル式織機や地機を使う平織、開孔板綜絖を使う平織(帯織)、それに桁と菰槌を利用するもじり織りなどが見られた。しかし、20世紀以降それらは次々に失われ、現代まで継承したのはアイヌだけであった。 アイヌは独自の織布文化を維持しただけでなく、綿、絹、合成繊維など多種多様な外来布を駆使して、色鮮やかな着物を作り出した。衣文化はアイヌの民族アイデンティティを支える重要な文化要素となり、そのことがまた独自の衣文化を維持することにもなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は従来注目されていなかった北方ユーラシア寒冷地域の独自の織物文化を掘り起こすとともに、それを担った人々の歴史と文化にどのような意味があったのかを考察し直した。その中でアイヌだけでなく、ロシアやインドネシアなど海外の先住民族の工芸家たちからの協力も得て、独自の研究を推し進め、研究が先住民族文化の復興、振興のためのどのように貢献できるのかということを模索した。また、従来注目されていなかった織布技術に光を当てることで、アイヌを始め、北方ユーラシア地域の先住民族の文化の研究に新たな領域を開拓することができた。
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