研究課題/領域番号 |
17H02535
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政・公共経済
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玄田 有史 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (90245366)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 危機対応 / ブリコラージュ / 孤立無業 / 就職氷河期 / パワーハラスメント / 労働経済学 / 教育経済学 / 日本経済論 / 労働法 / 異常と変化への対応 / 社会資本 / 外国人労働 / 移民問題 / 東日本大震災 / 経済政策 / 経済事情 / 社会法学 |
研究成果の概要 |
本研究では、経済危機、自然災害、高齢化問題、家族問題、教育問題など、多様な危機に対する望ましい対応策について、労働経済学の観点から広範に実証分析した。戦後、日本の雇用システムでは「異常と変化への対応」を可能とする職場での知的熟練の形成により危機を克服し、高い生産性を実現してきた。現在は、職場と同様、地域、家庭、コミュニティを含んだより包括的な環境において、危機に対する即応的対応を可能とする「ブリコラージュ」をあまねく形成すること、さらに計画的な「エンジニアリング」との適切な組み合わせが孤立防止を含む労働問題における危機対応にとって重要なこと等がデータ分析および地域調査などから明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、経済危機や自然災害などより必然的に発生する所得や仕事の喪失や格差の拡大という事態を極力回避する方向性として、ブリコラージュとエンジニアリングの最適の組み合わせの追及と、そのためには多様性社会の実現が有効であること等を示し、新型コロナ感染症の拡大等の対応への含意を多く含む点等に社会的意義を有する。また社会的孤立に起因する労働問題を考察し、持続的な統計分析が可能な「孤立無業者」という概念を提案したことで就職氷河期世代やひきこもりの問題に新たな視角を提示し、政策立案にも寄与した点で学術的意義を有している。また労働の危機として深刻さを増すパワーハラスメントの考察も行っている。
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