研究課題/領域番号 |
17H02724
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造化学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂口 浩司 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (30211931)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
|
キーワード | ナノ材料 / 表面重合 / 自己組織化 / ナノ炭素 |
研究成果の概要 |
有機合成した前駆体分子を用いて、二ゾーン化学気相成長を行い、金属基板上に表面合成したGNRを更に高温での加熱により、GNR一次元鎖同士が化学結合した二次元GNRネットワークが形成されることを明らかにした。二次元GNRネットワーク構造は、GNR一次元鎖同士が分子間縮環反応を起こし形成した幅広いGNR構造、及び炭素―炭素単結合により形成した梯子型二次元炭素構造から構成された。GNR一次元鎖から二次元ネットワーク構造への転移により、電気伝導度、キャリア移動度は数桁増大した。また熱物性について検討し、膜厚方向で0.11 W m-1 K-1と最も低い熱伝導率を示す炭素材料の一つであることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で明らかにした、二次元GNRネットワークはある程度の大きさの電気電導性と非常に低い熱伝導率を有しており、熱電材料としての有用性が示されたと考えられる。GNR鎖同士の脱水素縮環反応を利用した従来に無い広い幅を持つGNR構造や炭素―炭素単結合により形成した梯子型二次元炭素構造は、本研究で見出された新しい二次元ナノ炭素構造である。また、二次元ナノ炭素構造は、ある程度大きな電気伝導性と低い熱伝導性を持つことが示され、ボトムアップ合成GNRの熱電材料としての有用性を初めて示した研究と位置づけられる。これらの成果は、表面ボトムアップ合成GNRのエネルギー利用の可能性を示した研究である。
|