研究課題/領域番号 |
17H02746
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 和久 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 准教授 (70314424)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 電場印加 / マイクロ秒観察 / 時間分解 / 超高圧電子顕微鏡 / リラクサー強誘電体 / 強誘電体 |
研究成果の概要 |
本研究では、電子直接検出型CMOSカメラを搭載した超高圧電子顕微(HVEM)を用いて、リラクサー強誘電体PMN-0.3PTの分極反転過程の直接観察を試みた。HVEMに対応した新規電場印加ホルダーを製作し、PMN-0.3PT単結晶にHVEM内で電場を印加しながらドメイン構造変化を1/400秒のフレームレートで高速観察した。1 kV/mmの電場印加により、ドメインのコーナーから反転が始まりドメイン内部へと急速に伝播した。分極反転の速度論をKolmogolov-Avrami-Ishibashiモデルに基づいて解析した結果、2次元的な核生成・成長であることが判明した(n = 2.4-3.2)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の大きな特徴は、超高圧電子顕微鏡を活用したバルク強誘電体試料の電場印加その場観察にある。実デバイスを模擬したバルク状厚膜試料を用いて、組成相境界近傍における強誘電体ドメイン構造とその電場応答を従来にない1/400秒スケールで可視化した点に学術的意義がある。リラクサー現象の構造物性を明らかにする上で、バルク単結晶に近い厚膜試料を対象とした電場印加高速その場観察法の実現は、統計的信頼性の観点から非常に有用と考えられ、広範な用途を有するリラクサー強誘電体材料開発のための研究手法として今後の発展が期待される。
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