研究課題
基盤研究(B)
反転対称性の破れた極性半導体GeTeにドーピングすることにより、強磁性、超伝導、トポロジカル転移などを誘起し、その発現機構を探査した。Mnドーピングにより誘起された強磁性相は、200Kを超えることに成功した。また、反転対称性を破った構造に、多くのMnイオンをドープすることによって、高い強磁性温度を得られることが分かった。また、Inドーピングにより、金属-半導体-超伝導転移を誘起することに成功した。構造が反転対称性のない菱面体晶から立方晶に変わるIn濃度でキャリアの符号が変化し、電子キャリアの領域で超伝導が発現し、Inの価数が3価から1価に変化していることを明らかにした。
磁性半導体の強磁性転移温度を増大するための戦略あるいは物質合成指針を提唱することに成功した。これによって、より高い転移温度の磁性半導体が開発され、スピントロニクスに応用されることによって、より低消費電力での革新的なエレクトロニクスの実現に資する可能性がある。また、単純な2元系の超伝導体において価数スキップが生じて、超伝導転移温度の増大と関係している可能性を示した。これによって、高い超伝導転移温度を有する物質の設計・開発に資する可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (4件)
Phys. Rev. Lett.
巻: 124 号: 4
10.1103/physrevlett.124.047002
Physical Review B
巻: 95 号: 22 ページ: 1-12
10.1103/physrevb.95.224418