研究課題/領域番号 |
17H02779
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡 博文 東北大学, 材料科学高等研究所, 助教 (70374600)
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研究分担者 |
米田 忠弘 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (30312234)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 強磁性ナノ構造 / スピン偏極STM / スピン緩和時間 / 時間分解測定 / Coナノ構造 / 非弾性トンネル分光 / ナノ構造 / 電圧ポンプ・プローブ |
研究成果の概要 |
強磁性ナノ構造におけるスピン緩和過程を調べるために、単純なスピン偏極電子状態を示すモデルケースの確立と時間分解スピン偏極走査トンネル顕微鏡の立ち上げを行った。Cu(111)基板上に形成したCoナノ構造に、FeまたはNi、Agを連続蒸着することにより、Coナノ構造の周りを他の材料で囲んだコア-シェル型ナノ構造を作製した。スピン偏極STMを用いてCoナノ構造の電子状態を調べ、2つの自由電子的な表面状態があることを発見し、一方がマジョリティースピンで他方がマイノリティースピンバンドであることを明らかにした。FeまたはNiで囲んだナノ構造では、スピン緩和時間が長くなることを示唆する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強磁性ナノ構造における電子スピンの緩和過程を明らかにすることは、電子のスピン状態の保持・伝達につながり、スピン状態の制御を可能にするため、新規スピントロニクスデバイスの創出に向けて重要な課題である。単純なスピン偏極電子状態を示す強磁性Coナノ構造はその測定対象のモデルケースとなり得、他の材料で囲むことによりスピン間時間を変調できる可能性を示した。今後、時間分解測定のナノ構造内での局所測定につなげていく。
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