研究課題/領域番号 |
17H02784
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
箕田 弘喜 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20240757)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 位相差法 / 走査型透過電子顕微鏡法 / 弱位相物体 / 位相差STEM / 2次元検出器 / 位相情報検出 / 電子顕微鏡 / 位相計測 / 薄膜位相板 / 位相板 / 透過電子顕微鏡 / 位相回復 / STEM |
研究成果の概要 |
従来の像検出方法による像と、2次元検出器を利用した新た像検出法によって得た2つの像の比較から、2次元検出器を利用した結像は、従来の位相差STEM像に比べてコントラストは1桁以上増強している。この結果から、2次元検出器を利用して、適切な演算処理を行うことで、位相情報をより明確に計測できることが示せた。収差関数に含まれる球面収差やデフォーカスの影響については、あらかじめ2次元検出器のピクセル位置における計算によって求めることができるので、それを取り去るフィルター関数を組み込んで、像計算を行うことで除去可能である。今後、この結像法をさらに発展させ、試料の定量的位相計測実現の検証を進める。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子顕微鏡はナノ構造物質の構造解析に非常に有力な分析手法であり、様々な材料の構造情報の抽出のために用いられてきた。しかしながら、軽元素で構成されたナノメートルスケールの材料の結像においては、多くの問題があった。これは軽元素は電子との相互作用が低いことで、像コントラストが得られにくいことに由来している。 本研究課題により、ナノメートルスケールの軽元素材料に対し、従来より一ケタ程度のコントラスト向上を実現した。これにより、従来の計測方法では評価が難しかった材料の構造評価が可能になり、有機材料からなる機能性材料や生物分子の構造計測に大きな発展をもたらすと期待できる。
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