研究課題/領域番号 |
17H02785
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
佐々木 成朗 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (40360862)
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研究分担者 |
鈴木 勝 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (20196869)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 超潤滑 / フラーレン / グラフェン / 圧力誘起転移 / 分子スイッチ / 原子間力顕微鏡 / 分子シミュレーション / ナノトライボロジー / フォノン |
研究成果の概要 |
グラフェン/C60/グラフェン界面ナノ構造の圧縮応答特性を議論した。まず単一のC60分子がグラフェンシートで挟まれたナノ構造の圧縮特性に着目した。界面系全体の実効的なばね定数を、C60単体の実効ばね定数およびC60-グラフェン層間の実効ばね定数と比較したところ、C60/グラフェン界面系がC60単分子ばねとC60-グラフェン層間ばねの直列ばねで構成されていると近似できることが示された。次に界面構造の構成要素であるグラフェンに着目して、共有結合を表すTersoffポテンシャルを粗視化した有効ポテンシャル関数を考案した。その結果グラフェン凝着の計算速度を従来の1万倍まで引き上げることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究プロジェクトで得られたグラフェン/C60/グラフェン界面構造の特異な圧力応答を利用すれば、特定の荷重で可逆的に超潤滑のONとOFFが切り替わる「摩擦可変(超潤滑)スイッチ」の開発につながる。本プロジェクトでは圧縮応答をC60単体、C60-グラフェン層間の機械特性から理解できることを示し、界面ナノ機械デバイスに向けた知見が得られた。また原子ポテンシャルを粗視化するポテンシャル関数を開発し、計算速度を1万倍まで上げたことで、これまでナノスケールに限定されていた機械特性の議論を、マイクロスケールに拡張し、マルチスケールトライボロジーへの可能性が拓かれた。
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