研究課題
基盤研究(B)
宇宙進化に基づく銀河の形成・進化の過程を明らかにするために、N体シミュレーションをベースにした準解析的銀河形成モデルを構築し、銀河中心に存在する超巨大ブラックホールの形成・進化と、ブラックホールへのガス降着により発現する活動銀河核の進化の理解を進めてきた。その結果、ブラックホールにどうガスが落ちるかという小スケールの物理と活動銀河核の空間分布という大スケールの物理を有機的に結合して捉えることに成功した。また、ガスがブラックホール近傍まで落ちるにはガスの角運動量を抜かなければならない。このプロセスを考慮すると、暗い活動銀河核の個数密度も良く再現できることがわかった。
ブラックホールも銀河もともに重要な天体であり、近年、それらは「共進化」というキーワードでの理解が不可欠と考えられるようになった。我々のモデルでは、宇宙進化における構造形成の一環として両者を自然に扱えるようにしたものである。そのため、ブラックホールにガスが降着する物理と銀河や活動銀河核の空間分布という何桁も異なるスケールの現象を同時に扱うことができる。この特長を活かし、他の手法ではいまのところ理論的取り扱いが不可能な活動銀河核の空間分布を計算し、続々と生み出される観測データと比較することを可能にした。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件)
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