研究課題/領域番号 |
17H02891
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
下田 正 大阪大学, その他部局等, 名誉教授 (70135656)
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研究分担者 |
小田原 厚子 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (30264013)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
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キーワード | 中性子超過剰核 / 中性子魔法数20 / 変形共存 / 平均場と核子間相関の競争 / ベータ・ガンマ・中性子核分光法 / 31Al,33Al核の構造 / 不安定核ビーム31Mg,33Mg / カナダTRIUMF研究所 / 31Al, 33Al 核の構造 / 不安定核ビーム31Mg, 33Mg / 中性子過剰核の構造 / ベータ遅発中性子崩壊 / 超微細構造 / レーザー分光 / island of inversion / 核スピン偏極 / ベータ遅発崩壊 / 32Mgと33Alの構造 / レーザー光ポンピング / 中性子検出器 / 原子核実験 / 中性子過剰核 |
研究成果の概要 |
魔法数付近の中性子数をもつ超非対称核子系の不安定核では、球形を実現しようとする平均場と変形させようとする核子間相関のせめぎ合いの結果として、変形共存という特異な構造が出現することが、我々によって発見された(2017年)。本研究は変形共存現象の系統的研究である。中性子超過剰核では中性子放出閾値が極端に下がるため、中性子を測定することが不可欠である。そのための高性能な中性子検出器系の開発を行い、TRIUMFにおいて33Alの励起状態から放出される中性子を測定することに成功した(2019年)。その結果、中性子閾値より上の励起状態が初めて明らかとなった。現在、その構造の詳細な解析が進行中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中性子の数が極端に多い不安定核(超非対称核子系)は、宇宙における元素合成の過程で重要な役割を果たしているはずだが、それらの核構造はほとんど未知であり、元素合成への寄与を定量的に評価し難い状況にあった。 我々のグループは、これらの不安定核を二次ビームとして生成し、そのスピンの向きを偏らせ、ベータ崩壊を詳細に調べるという独自の手法を用いることによって、超非対称核子系では様々な形に変形した状態が励起エネルギーの狭い領域に出現していること(変形共存)を初めて明らかにした。本研究では、それに続く系統的研究を行うための中性子検出器系の開発に成功した。喫緊の課題となっている不安定核の構造が解明される日は近い。
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