研究課題/領域番号 |
17H02928
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 一般財団法人電力中央研究所 (2019) 国立研究開発法人理化学研究所 (2017-2018) |
研究代表者 |
清水 直 一般財団法人電力中央研究所, 材料科学研究所, 主任研究員 (60595932)
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研究分担者 |
塩貝 純一 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (30734066)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2017年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 薄膜物性 / 超伝導 / 熱電効果 / 電気化学 / 電界効果 / 物性実験 / 表面・界面物性 / 超薄膜 / 低温物性 / 高温超伝導 |
研究成果の概要 |
本課題では、電気二重層トランジスタが作り出す強電界を利用し、FeSe超薄膜の熱電特性の研究を行った。FeSe薄膜は、厚さが20 nm程度の場合、半導体的な電気抵抗の温度依存性を示すが、膜厚を減少させると金属的な振る舞いを示すようになる。電気化学エッチングの手法で膜厚を制御しながら電気抵抗と熱電効果の温度依存性を測定したところ、膜厚の現象に伴い超伝導転移温度が約50 Kに、ゼーベック係数が最大で100倍程度に増大することがわかった。 本研究から得られた成果は、単層FeSeの電子物性の解明だけでなく、革新的熱電材料の開拓に繋がるものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境からエネルギーを取り出す技術の開発が精力的に進められており、中でも、任意の場所で、また様々なスケールで発電ができる熱電発電の重要性が近年再認識されている。本研究は薄膜を用いた研究であるが、例えばインターカレーション等の手法で同様の電子状態を創り出すことができる可能性もあり、バルクにおいても高い熱電特性を実現するための指針に繋がる。また一方で、本研究は、近年非常に注目されている単層FeSeの熱電効果を初めて報告するものであり、新奇な高温超伝導状態に対する重要な知見を与えるものである。
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