研究課題/領域番号 |
17H02929
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
多々良 源 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, チームリーダー (10271529)
|
研究分担者 |
河野 浩 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (10234709)
柴田 絢也 東洋大学, 理工学部, 教授 (20391972)
岸根 順一郎 放送大学, 教養学部, 教授 (80290906)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2017年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
|
キーワード | スピントロニクス / 有効ゲージ場 / マグノン / 磁壁 / 電磁交差相関 / ゲージ場 / 磁気記録 / メタマテリアル / 磁性 / スピン電荷変換 / スピン流 |
研究成果の概要 |
多岐にわたるスピントロニクス現象に対して、有効ゲージ場の観点で統一的な理論体型を提示し明快な物理的理解を与えた。磁化構造がゆっくり変動した極限では磁化構造から現れる有効ゲージ場は通常の電磁気学と全く同じ数学的構造をもち、スピンの輸送現象は電磁気と全く同等の記述に収まる。この中には電流によって発生するスピン移行トルク、磁化から発生するスピン起電力などがあり、磁気モノポールも現れる。一方非断熱ゲージ場の効果としてはスピン流生成に用いられるスピンポンピング効果、磁性体の反対称相互作用などがある。スピン有効電磁場は電荷や光などの自由度にも結合し方向依存した光伝搬などの特異な挙動も明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来スピントロニクス現象は現象ごとに異なった理論が用いられ各論的に理解されていたが、本研究により多岐にわたる現象を有効ゲージ場の働きという統一的視点から整理することができ、明快な物理的解釈と理論体型を提示することができた。これによりスピントロニクス現象の背後にある学理とその美しさがあぶりだされ、現代的視点から基礎物理としての発展が実現された。一方で現象の明快な解釈はデバイス応用や高性能化への道筋を考え実験的に実現する上でも重要な指針となると期待される。
|