研究課題/領域番号 |
17H02931
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
奥西 巧一 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (30332646)
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研究分担者 |
引原 俊哉 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (00373358)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
18,720千円 (直接経費: 14,400千円、間接経費: 4,320千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | テンソルネットワーク / エンタングルメント / くりこみ群 / 角転送行列 / 量子多体系 / ランダムシングレット / ランダムスピン系 / ウンルー効果 / 数値くりこみ群 / 共形場理論 / サイン2乗変形 / 物性基礎論 / 計算物理 |
研究成果の概要 |
量子多体系のエンタングルメントハミルトニアンには特徴的な実空間のエネルギースケール変調が現れることが多い。本課題ではその背後の数理構造に着目することで,量子重力におけるUnruh効果の量子スピン系版ー格子Unruh効果ーを明らかにした。また、共形場理論によるエンタングルメントハミルトニアンの構成法の知見をテンソルネットワーク法の解析に援用することで、6状態クロック模型の臨界現象の高精度の検証や正多面体模型の新奇相転移の発見を実現した。さらに、高次元ランダム系に対応したテンソルネットワーク法アルゴリズムも開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまであまり注目されてこなかった量子多体系のエンタングルメントハミルトニアンの空間非一様性の背後にある数理構造の解析を通じて、格子Unruh効果という、理論的にも実験的にも大変興味深い現象を提案できた。これにより、現実的な物性系で疑似的量子重力現象の検証が可能になり、物性にとどまらない大きな波及効果が期待される。また、テンソルネットワーク法の背景の理解が深まったことで、臨界現象解析の信頼性が大きく向上しただけなく、ランダム系に対するアルゴリズムの性能向上も達成できた。今後の物性系の定量解析にも大いに役立つと期待される。
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