研究課題/領域番号 |
17H02934
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上妻 幹旺 東京工業大学, 理学院, 教授 (10302837)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2017年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 光格子 / 冷却原子 / ボース凝縮 / フェルミ縮退 / イッテルビウム / レーザー冷却 / 量子エレクトロニクス / 量子シミュレーション / 量子縮退 / 量子気体顕微鏡 / Mott絶縁体相 |
研究成果の概要 |
Yb原子のボソン、フェルミオン双方に対し、Mott絶縁体相を量子気体顕微鏡によって観測することに成功した。後者については核スピンが6成分と2成分の場合についてMott shell構造を確認するに至っている。これらの成果は、光格子を構成するレーザーに対し強度雑音、周波数雑音を抑圧するとともに、適切な光学アライメントを施すことで得られた。さらに原子1個あたりのエントロピーを0.35kBに比し桁で下げるためにFilter冷却を計画し、その前段階としてデジタルミラーデバイスを用いて光格子に重畳した調和振動子型ポテンシャルを抑圧し、Mott shell半径を増大させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の成果により、Ybのボソン、フェルミオン双方に対して、光格子系において強相関の物性現象が発現する様子を量子気体顕微鏡でとらえることができた。量子気体顕微鏡は、高いNAを有する対物レンズと一体となったシステムであり、系のポテンシャルを制御することで、温度をさらに桁で下げる力をもっている。今回、初期段階として、光格子に重畳する調和ポテンシャルを抑圧することに成功したが、この制御方法を基本としてFilter冷却を施せば、目的とする極低温を実現し、高温超伝導に代表される各種の物理現象の探索の道が拓かれることになる。
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