研究課題/領域番号 |
17H02935
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
中川 賢一 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (90217670)
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研究分担者 |
宮本 洋子 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50281655)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
19,240千円 (直接経費: 14,800千円、間接経費: 4,440千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | 量子シミュレーション / 量子もつれ / 冷却原子 / 量子情報 / リュードベリ原子 / 量子スピン系 / 量子多体系 / イジングモデル / リドベルグ原子 |
研究成果の概要 |
光トラップ中のリュードベリ状態の冷却原子用いて量子多体系を模倣する量子シミュレーターを実現した。リュードベリ状態の原子間の大きな相互作用により、複数の原子の間で量子もつれ状態を実現することができた。また一次元のイジングモデルの量子スピン系のシミュレーションを実現し、反強磁性的な状態が現れることを確認し、このシミュレーターが量子多体系を忠実に模倣していることを確認した。またこの系で量子多体系の量子状態の時間発展を詳細に調べることにより、このシミュレーターの技術的な課題が明らかになり、今後の本格的な量子シミュレーションを実現する際の改良点および方向を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、個々の原子の量子状態を操作および観測することが可能な量子シミュレーターを実現して実験でその性能を詳細に評価したもので、このような量子シミュレーターの実現は先行する数グループ以外にほとんどなく、実験で得られた情報は将来の本格的な量子シミュレーターの実現に向けての研究に大きく貢献するものである。またこの量子シミュレーターは物性の問題以外にも従来の計算機シミュレーションでは計算が難しい問題への応用が期待されており、量子コンピューターと同様に科学だけでなく産業界を含む幅広い分野への応用が期待される。
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