研究課題
基盤研究(B)
膜に結合した生体分子群のモデルとしてコロイド粒子を用いて、脂質2分子膜(ベシクル)と膜結合物質が動的にカップリングする物理機構を調べた。外場によりコロイド結合ベシクルに非対称性が生まれ重心運動を示すことや、コロイドを伴うチューブ構造生成や陥入変形などのベシクルの形態ダイナミクス、コロイドの膜透過現象、膜ゆらぎによる相分離変化などの現象を見出した。
本研究の成果は、生体分子群が結合した生体膜システムの物理学的メカニズムの理解や、複雑なソフトマターの集積システムや非平衡構造の基礎物性の理解に貢献する。また応用面でも、脂質2分子膜とコロイド粒子の関係性の理解は、薬剤の細胞内への効率的吸収(ドラッグデリバリーシステム)や、有害なナノ物質から細胞を防御する医薬研究分野への貢献が期待される。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Langmuir
巻: 36 号: 11 ページ: 2937-2945
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120006648794